産業機器部品の難題(設計と調達のジレンマ)を、寄り添いながら実現させる。産業機器部品の難題(設計と調達のジレンマ)を、寄り添いながら実現させる。MC、旋盤、レーザー、溶接

鋳造加工

2022年6月20日

    鋳造加工の特徴と材料

 
1.鋳造の特徴
 
金属の加工方法とその特徴(表1)
加工法概略特徴
切削加工切削工具類を用いて、素材を切ったり削ったりして成形する。
  • 複雑な形状の加工ができる
  • 高精度な加工ができる
  • 多品種少量生産に対応できる
  • 殆どの金属に適応できる
プレス加工対になった金型の間に挟んだ素材に強い力を加えることで成形する。
  • 加工速度が著しく速い
  • 製造コストが低い
  • 薄肉化が可能・形状の自由度が低い
溶接加工2つ以上の部材に、熱や力を加えて溶融・一体化させて成形する。
  • 制作費が安価にできる
  • 工数の節減ができる
  • 変形、膨張収縮、残留応力により破壊することがある
粉末冶金金属粉末を金型に入れて、圧縮成形し、溶融点以下の温度で加熱焼結して成形する。
  • 精度が高く機械加工が省略できる
  • 大量生産ができる
  • 高融点、難加工材料にも適応できる
  • 大型形状の製造が困難である
鍛造加工素材に打撃・加圧等の機械的な力を加えて成形する。
  • メタルフローが得られ強度が向上する
  • 組織が緻密で内部欠陥がない
  • 機械加工が省略、節減ができる
鋳造加工溶解した金属を型に注入して、冷却・凝固させて成形する。
    • 形状、大きさの自由度が高い
    • 殆どの金属に適応できる
    • 1個でも数万個でも同じものができる

 

鋳造加工は、融点より高い温度で溶かした金属を、作りたい形と同じ形の空洞部を持つ型に流し込み、冷やして固める加工方法です。この型を鋳型と呼び、砂を固めた砂型、金属を加工した金型、石こうを固めた石こう型などの種類があります。また、鋳造によって作られた製品を、鋳物(いもの)といいます。

金属を成形するという点で、鋳造加工と鍛造加工はよく比較されます。鍛造加工で作られた製品は、塑性変形により素材の鋳造組織が破壊され、メタルフロー(金属粒子が整列した状態)が形成されます。組織が緻密で内部欠陥がなく、鋳物よりも高い強度が得られます。しかし、加工工数が多いため、鋳物と比べてコストが高く、複雑な形状の成形も困難です。

 

一方、鋳造の最大の特徴は、溶融金属を用いるため、形状の自由度が高いことです。複雑な形状の製品でも、容易に成形可能です。また、溶融可能なあらゆる金属に適用でき、型さえ作ることができれば、どんなに大きな鋳物も成形できます。

大量生産も特徴の一つです。型の種類によっては、1つの鋳型で数万個の鋳物の生産が可能です。

 

鋳造の欠点は、溶融金属が冷えて固まることです。体積が収縮して鋳型内部に空洞ができたり、型に溶融金属を流し込む前に固まったりすると、欠陥品が発生する恐れがあります。そのため、製品に欠陥がないか、品質管理を徹底する必要があります。

 

2. 鋳物の材料と用途

鋳物に使われる材料には、鋳鉄、鋼、アルミニウム合金、銅合金、マグネシウム合金、亜鉛合金、ニッケル合金、チタン合金などがあります。表2に、鋳造に使われる材料とその用途例を示します。

 

 

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